雨上がりの告白

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 梅雨入りが発表された翌日、やっぱり外は昨日と同じく予報通りの雨だった。  学校に行く直前まで見ていた情報番組の今日の占いコーナーで、私の星座は最下位だった。  ラッキーアイテムは「雨上がり」  いや、それってアイテムって言うのかな? そんな疑問を抱きつつ、一言アドバイスは「雨が晴れたら、想いが通じるかも!」とフォローを入れてくれるアナウンサーの女の人がガッツポーズをしているのを横目に、最下位であることは受け入れずに家を出た。  地面を叩きつけるように白く跳ねる雨水が、白いスニーカーと靴下に容赦なく跳ね返ってくる。スカートから出た膝にまで跳ね上がってくるから、思わずため息を吐き出した。  学校に辿り着くまでにびっしょり濡れて重たくなったスニーカーを脱いで、靴下も脱ぐ。仕方なしに、素足のままで上靴に足を突っ込んだ。 「傘なんてなーんも意味ないじゃんっ」  教室に着くと、膨れっ面で怒る私を見て隣の席の松下(まつした)太陽(たいよう)が笑っている。 「意味あるでしょ? (ふう)ちゃんの髪型、今日もバッチリ決まってるよ」 「そりゃそうよ! 昨日の夜からしっかり乾かしてアイロンで伸ばしてうねらないように真っ直ぐになるようにしておいたんだからっ。今も濡れないように、頭だけは死守したのよ」 「はは、大袈裟〜。でもそのせいで足は水没したんだね」  私の足元を見て、太陽はまたしても笑う。 「うん。靴下なんて絞れそう。どうしようかな、これ……」  滴り落ちそうなくらいに重みのある靴下。一番後ろの自分の席に座ると、どこか干せそうな場所はないかと教室内を見回す。 「だめだ、教室に干す場所はない。部室に持ってこ」 「今から行くの?」 「うん。まだ少し時間あるし」 「そっか、じゃあ僕も行ってもいい?」 「え? うん、いいけど」 「やった、行こ行こ〜」  太陽は嬉しそうに立ち上がると、私よりも先に教室を出ていく。
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