ある日の雨上がり。

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1・雨 山田奏汰14歳中学三年で受験生だ。 俺は、小学生の頃から中学生にかけていじめやトラブルに巻き込まれていた。 いじめやトラブルに巻き込まれた時は、何時も父が名乗り出ていた。 父が名乗り出た際は、謝罪会を多く行うのだが、どいつもこいつも出鱈目の事を発言するらしく、時には被害者の俺に対しての暴言を口にする人もいたらしいが俺の父は謝罪会の時は必ず、声を録音しているらしいが聞いたことはなかった。 だが、謝罪会の雰囲気や加害者が何を発言したのかを俺は耳にするくらいだ。 父の話を聞くのはいいが、暴言があまりにもひどすぎるのに俺は怒りを隠しきれなくなってしまったり悲しくなってしまったりする事がトラブルに巻き込まれたりした際には多く起ることで情緒不安定になってしまう。 その暴言と言うのは、「怪我に大小関係ない。」や「傷つけるつもりはなかった。」や「草むらに捨てた。」、、、。数え切れないほどの辻褄が合わない発言に暴言を吐かれてきた。 正直、自分自身の心の傷を追っているのは承知の上で分かっていたし、いずれ自分が崩れると思っていた。 毎回、自分の事を攻めることが多い俺は家族や学校の先生に何度も言われる言葉がある。 それは、「あなたは全然悪くない、悪いのは罪を犯した犯罪者が悪いんだから気にしない!」と言われて来たため、毎回俺は「分かった。」や「はい。」だけを口にしているが後、どれくらいで言わなくてもいいようになるのかが分からない。 でも、、、心の中ではたいきれない程の苦しみが毎回引き締めて来る。 今まで表には辛い感情が出ないように表で隠してきたが気付いたときには、表と裏の顔がトラブルなどに巻き込まれる耽美に出来ていた。 そうして俺は、中学校生活と義務教育最後の一年を迎えた。 胸を弾ませていた最後の義務教育なのにも関わらず、俺はトラブルに巻き込まれた。 トラブルに巻き込まれたりするのに特区の等に慣れてしまうと呆れた。 しょうもない事で、犯罪者は罪を犯しやすいのが小学生〜中学生の頃にかけてわかり切っている話だからあまり驚かなかった。 トラブルの内容は、今まで経験してきた中で悪質な犯行だった。 それは、盗みだった。 盗まれたのは、ペンケースだけだと最初は思っていた。 だが、ペンケースだけではなく、、、家の鍵まで盗まれていた。 鍵が盗まれているのに気づき、家の中を隅々まで探したが見つからなかった。俺は、怖くなり父・母に相談をした。 その時は、「何やってるんだよ!」と父に言われたり「え、、、?お父さんに言ったの?」と二人も驚いた様子だった。 心配になって来た俺と母は、鍵に元々ついていた発振器を探す事にした。 スマホで発振器を探して見た時だった、そこに表示されていたのは「井野町2丁目5番地」と表示されていた。 俺と母は、底冷えをした。 嘘だろうと思い、何度もスマホの電源を落としたりしたが、、、表示は井野町になっていた。 表示が変わらない事が分かった時、俺は初めて頭の中が真っ白になった。 いつか、気を失って倒れても可怪しくないぐらいにまで俺の思考は追い詰められた。 頭の中ではものすごい口論をしていた。 「鍵がこのまま見つからなかったら、、、?」「この生活が終わったら、、、?」 「このまま俺は、、、攫われたりするのか、、、?」「家族をなくす、、、?」 過呼吸になるくらいの恐怖な一日の夜を俺は、過ごした。 翌日になり、俺は何時も以上に髪型を少し乱れさせたり名前が見えそうな私物は細かい部分まで隠した。 無事、中学校に到着し担任・副校長に状況を説明し父は警察の方に直行した。 その後、学校では全校生徒にアンケートを取った結果、、、アンケートを行った日に犯行を行った加害者が分かった。 アンケートを行った日に家の鍵が学校で返され、鍵を返されたのと同時に加害者の名を校長先生から伝えられた。 「このような悪質な行為を行った生徒は、、、同じクラスの宮根さんです。」 俺は、驚きが隠せなかった。 宮根とは、程々いい関係で良く話していた中だったからだ。 気付いた頃には、涙が溢れていた。 悲しい感情と共に怒りが込み上げた。 事件が発覚してから二ヶ月後のある日の雨上がり。 俺は、何時ものように同じクラスで仲の良い昌平と祐介と一緒に下校をしていた。 「奏汰。ペンケースは見つかったのか?」と心配そうに昌平が言ってきた。 「うんうん、、、見つかってない。」と俺の口から不安げな声が転げ落ちる。 「悪質だよな、、、。」と祐介が少し腹が立ったように言った。 本当に支えになる友達がいて、良かったと今改めて感じた。 俺のトラブルの話から、面白い話などをしながら分かれ道まで歩いていった。 気付いた時には、分かれ道付近まで辿り着いていた。 昌平と祐介と俺は、手を振りながら別れを告げた。 「またな!奏汰。」と元気そうに言う昌平。 「じゃぁな〜。」と面倒くさそうに言う祐介。 「おう。また明日〜。」と少し格好をつけたかのように言う俺。 相変わらず変わらない仲の良い人間との別れの言い方だった。 俺は、スマイルスーパーの横を通り過ぎた、、、その時だった。 目元が急に重くなり、足が止まり、息が粗くなる。 時は流れ、意識を取り戻した。 目を覚ますと、目線の先に写っているのは白い天井に薄く黒い汚れが付いた天井が目線に入ってきた。 その他にも、右腕に違和感を覚えた。 恐る恐るではあるが、右手に力を入れて確認をした。 「何だろ、、、針が腕に刺さってる。」と俺は不思議に思った。 翌々日考えてみると、点滴だという事が分かった。 俺は、心を落ち着かせるために頭の中を整理する事にした。 「少し黒い汚れが目立つ白い天井に、右腕には点滴と言うことは、、、病院?」 病院にいる事がわかった時は、少し安心した。 俺が、入院室で天井や窓辺を眺めていると俺の隣にいた母が気がついた。 「奏汰、、、?気がついたのね!良かった、、、!」と母は涙を浮かべていた。 俺は、少しずつ話した。 「俺は、、、大、、、丈夫、、、辛い、、、思い、、、させて、、、ごめん、、、なさい。」 スラスラ言葉を話せなかったけど、伝えることは出来たと思う。 母は俺が言った言葉を優しく頷きながら一粒の涙を流していた。 俺は、母の涙に吊られて泣きそうになったが涙を一滴も零さないように我慢をした。 目を覚ましてから、数時間後。 俺が寝ている入院室ベットまで来た。 「目が覚めたのですね。安心しました。山田奏汰さんでよろしかったでしょうか?」と優しく微笑みながら話しかけていた。 俺は、話そうとしたけれど話せるような力がなかったため頷いて返事をした。 「返答ありがとうございます。無理に、話さなくて大丈夫ですからね。返事をする時は頷くか手で合図をしてください。」 俺はまた、頷いて返事をした。 そして、医者は今後の生活について知らせをしてくれた。 「それでは、本題に入りますね。今後の山田奏汰さんの生活についてですが、何時も通りの生活をしてもいいんですが、、、一ヶ月くらい入院生活になります。辛いと思いますが、それには理由が関わってきます。一ヶ月の入院生活に関してですが、健康診断・心のケア・手足の運動・体全身の運動・病気検査が入院生活する際の日課になりますが、病気検査は1〜2回程度で行います。それでも、大丈夫ですか?入院生活を送るか、何時もの生活を送るかは山田さん次第ですよ。そして、山田さんは手足を動かすのが今のところ難しいのもそうですが、これからの病気検査で分かるので安心はしてください。」と言われた。 俺は、考える事は瀬ずにすぐに回答をした。 紙にペンで、ゆっくりではあるが文字を書き写した。 「入院生活をする覚悟は出来ています。入院生活を終えた時、俺は 強くなっていると思います。そして、母・父を含めた家族や学校の親友・友達・校長先生・副校長先生・担任の先生方には迷惑掛けたくないので、入院生活をします。一ヶ月間よろしくお願いします。」と医者に紙を見せた。 すると医者はハッとした表情で優しく微笑んだ。 「分かりました。私も全力で協力をいたします。それでは、山田さん。これからよろしくお願いします。山田さんを担当する大場和佳奈です。」 紙にまたペンで、文字を書き写した。 「大場さん、よろしくお願いします。辛い時も、悲しい時もあると思いますが、必ず俺は強くなって入院生活を終えてみせます。」と大場さんに見せた。 そして、俺と大場さんの協力性入院生活に膜を開けた。
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