詩を歌えば雨上がり

プロローグ

今の御時世は雨が降る日が多い。地球温暖化が進んでいるのが原因だってみんな知っている。

昔の日本は梅雨は五月末から七月中旬までだったってお母さんに言われた。今なんか八月中旬になっても雨は降り続いている。

そのせいなのか今の日本国民は夏の梅雨時期になるとどんよりとした暗い顔をすることが増えた。学校の皆、近所の人、みんなそう。

そんな中一人だけ満面の笑みを浮かべて歌い続ける少女がいる。

私、奏は。詩を書いて歌を歌って、心のなかに降ってる雨を追い払うことができた私は日本国民の中で唯一満面の笑みで気持ちよく詩を歌い続ける中学三年生の少女だ。