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思い出
『思い出』
中学2年の夏休み前、終業式の日。
担任が宿題にとだした作文のテーマである。
当時の私は作文が大の苦手だった。
そのため友人に手伝ってもらっていた。
思い出というテーマに頭を悩ませていた私は友人に向かって「何書いた??」と質問した。
私的には、運動会とか遠足、家族と出かけた思い出とかそう言うのを書いたと思って聞いていた。
だが帰ってきた返答は予想の斜め上なもの。
しかも、まぁまぁ返答に困るものだった。
「うーん?内容?あ〜。私はね〜母親が出て行った日のこと書いたよ!」
と元気にケタケタ笑いながら言ってのけたのだ。
当時それを聞いた私の頭の上はハテナマークでいっぱいだった。
「え?それ。え?作文に?」
困惑もいいところだ。
だが友人は気にしていないのか、「だって1番記憶にある思い出だもん!」とケラケラと笑う。
うん。いいんだよ?いいんだけどね?後ろにいる君のお父さん、めっちゃ気まずそうにしてるよ?なんなら私も若干気まずいよ?
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