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「ぐはっ」 「たたた、助けてくれええ」 「金、金なら出すからぁ…」 はぁ。もう聞き飽きたよ、そんなの。これまでに何万回聞いたと思っているんだ。 グサッと鈍い音とともに血が噴き出す。 あーあ。また汚れちゃった。だから刃物は嫌いなんだよなあ。 「な、なぜ…」 息絶える前にターゲットが呟いた。 なぜ…?なんで殺されたか知りたいのか?それはまあ、依頼されたからだ。うん。これが答えだ。 ピピッと小さな電子音が鼓膜に伝わる。 ”終わったか、(スキア)” 「はい。全ターゲット、消去しました」 ”さすが世界最強の暗殺者様、だな” 「……。」 ”また依頼が来たら回す。それまで待機だ” 「わかった」 暗殺者、それは陰に潜み、闇を躍り、死へといざなう者。 どんな時代、どんな世界でも必要とされる闇の世界の住人の総称。 そしてこの現代日本に、史上最強と恐れられる、暗殺者がいた。 その名も、スキア。
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