after the rain〜恋の始まり〜

6/7

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「たぶん、来なかったから大丈夫」 「そうなんだ」 「岸野、俺」 「うん」 返事をして、佐橋の上に馬乗りになった。 近づく顔と顔。 「お前に甘えてもいいのか」 佐橋の揺れる瞳を覗き込み、小さく頷いた。 「いいよ」 「まだ俺、岸野のこと何も知らない」 「これから知ってよ」 佐橋の頬に触れ、優しく撫でた。 「僕はこんな風にしか佐橋を癒せない‥‥ 早く恋人を忘れて僕を好きになって?」 「何て言ったらいいのか」 ぎこちなく微笑みながらも、 佐橋の手が僕の背中に回ってきた。 「雨が止んでも一緒にいたい、佐橋と」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加