武器についてのしょうもないウンチクとか雑感とか

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 騎兵  馬に乗る技術そのものは、一説には、紀元前3000年前ごろのウクライナで生まれたと言われています。  しかし、これが騎兵として真価を発揮するには、鐙の発明を待たねばなりません。  鐙があることによって安定した姿勢での騎射が可能になるのです。   鐙の発明は紀元前5世紀ごろのインド。  ところが、ヨーロッパで鐙が確認されるのは紀元後の七世紀ごろ。  古代ローマでは共和制の後期ごろから騎兵の運用が普及していくのですが、ローマ軍の主力はあくまで歩兵であったようです。    エクィテスと呼ばれる軽騎兵は、軽装で剣、槍、盾などを装備したもの。  カタフラクトと呼ばれる重装歩兵は、中世の騎士のような重装備で、重く長い槍による突撃を本領としていました。    ここに、ローマ人がなぜフン族にかなわなかったのか、その理由を見ることができます。    フン族はその編成のほとんどが騎兵であり、強力なコンパウンドボウを巧みに操りました。  ローマ歩兵にとっては航空機から銃撃を受けるようなもので、ろくに反撃することもできなかったと想像できます。  ローマ帝国がゴート族と融合していったのは、彼らの騎兵と騎射の技術を取り込むという意味で、必然性があったものと思います。          
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