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投石器
投石機と書くと攻城兵器のカタパルトですが、こちらはスリングと呼ばれるものです。
長めの紐の真ん中にソケットがついていて、そこに石をいれてぶんまわすと遠くまで重い石が跳ばせるというもの。紐のかわりに長い木の棒を使うものもありました。
あまりなじみがない感じですが、日本でも古くから出土しており、中世くらいの文書にも登場しているそうです(詳しく調べてません)
旧石器時代に発明されたことはわかっていますが、弓矢とくらべてそれほど古いものではないようです。武器という認識で使われていたのはヨーロッパでは中世末ごろまで。つまり銃火器と並行して使用されていたということ。
ほとんど訓練を要さず、簡単に製造でき、弾丸もその辺に落ちてるものを利用できる、ということで実用性は高いですね。
今でも暴動などでは利用が見られるとのこと。
聖書のダビデとゴリアテの戦いが有名です。
古代ギリシャでは、重装歩兵による白兵戦こそが戦争! という気風があったそうで、確かに文学などで焦点があてられることはあまりない気がします。
しかし、彼らは青銅などで専用の弾丸をつくり、その威力は重装歩兵にも十分ダメージを与えうるものだったとのこと。
「降伏せよ」とかメッセージが刻印された石がいくつも出土しており、これも投石に使われたものと考えられています。
これは情報戦なのか、ある種の呪術なのか(たいした違いはない気もしますが)興味深いところです。
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