☆01. 出会いは、鮮烈なキスと共に

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 それに、彼の熱い熱いキスの感触。悪くはなかった……いや、とんでもないくらいに、よかった。  キスなんて皮膚を合わせるだけの行為なのに。彼にされただけで、女の中枢が貫かれたみたいに、ずぐんと、腰が抜けそうになって、電撃が走ったみたいに、そして、合わさるそこから淡い淡い電流が走って……甘やかな、花のような香りと共に。  う。思い出すだけでどうにかなりそうだわ。目を合わせられない。  この子が、日本からあたしをつけてきた変なストーカーさんでも、悪くはない、と思い始めている自分がいる……ちょろいな自分……。 「おれは、花のことが好き」ふわりと、笑顔なんか見せて。きゅん。可愛いじゃないのーっ。「花のことが好きだから、花の好きなものが一緒に見たい。……おれと一緒に行こうよ。こう見えてもぼく、結構韓国の美容に詳しいの」  確かに、男の人とは思えないほどにぴっかぴかでお美しい肌の持ち主だけど……。ぬぬぬ。なんという説得力。 「あなた、韓国の美容に詳しいの?」
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