☆01. 出会いは、鮮烈なキスと共に

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 生温かく濡れた舌が入り込みあたしの官能を暴いていく。もっと、もっと……。こんなところで、という理性はすこしは働いてはいるものの、アバンチュールを楽しみたいという野蛮な自分も存在する。  彼は、あたしの正体を見逃さない。  逃げる舌を追いかけて絡ませ、絡めとり、舌の裏に舌を滑り込ませ、つんつんと、刺激する。  舌をあまがみされたときに、本気で腰が抜けた。ずるりと彼の舌が抜け、彼に背中を支えられる。 「……本気で腰抜かすって、マジ?」 「……よすぎるんだもん」涙目になってあたしは強がった。「あんなキスされたら、女は死ぬ」 「殺してやろうか」  ぞっとするほどに美しい顔で彼は告げる。 「おまえのことを、キスだけで殺してやる」  *
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