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 長い指がおしりの谷間にスッと入ってきて、誰にも触れられたことのない場所をそぉっと撫でる。 「…ここ、痛くないように気を付けるから……入らせて?」  先輩の指を伝って、シャワーの温いお湯が脚の間を流れていく。  心臓は壊れそうなほど強く打っていて、息も苦しくて、ただ頷くだけなのに上手く動けない。 「……うん、ありがと……」  掠れた声で囁いた先輩が、触れたままだった指をゆるゆると円を描くように動かすと、スッと指を離した。  ドキドキ、ドキドキ、ドキドキしてる。  恥ずかしくて、ちょっとだけ怖い。  秋川先輩の腕の中でもじもじと向きを変えて、ぎゅうっと抱きついた。先輩も僕をぎゅうっと抱きしめてくれて、そのまま抱え込むように屈んでシャワーを止めると、僕を抱き上げてお風呂場を出た。  ふかふかのバスタオルを頭からばふっと被せられて、優しくぽんぽんと撫でるように拭かれる。 「うわー……、可愛い。かわいいかわいいかわいい」  キラキラの笑顔で先輩が僕を見つめてる。 「先輩も拭かなきゃ……」 「ふふ、こうすればある程度拭ける」  そんなことを言いながら、先輩がタオルの上から僕をぎゅうっと抱きしめた。 「でも背中とか拭けないから……」 「だって離したくない」  耳元ではっきりと言われて息が止まった。 「大好きなんだよ、保科くん……」  僕を抱きしめてるのに、(すが)るような声で先輩が言う。 「自分がこんなに誰かを好きになるなんて思ってもなかった……」  僕に頬を擦り寄せながら呟いて、そして先輩は僕を抱き上げた。  今度は縦抱っこ。  何もかもそのまま、明かりだけ消して先輩が僕を抱いて脱衣所を出た。  一歩一歩、先輩の部屋に近付く。  ドキドキ ドキドキ ドキドキ  僕を抱いたまま、秋川先輩は器用にドアを開けた。 「エアコン、タイマーにしといたから……、うん、涼しい。よかった」  パタンとドアを閉めて、一回僕をぎゅうっと抱きしめた秋川先輩が、ゆっくりと足を進める。  ドキドキ ドキドキ ドキドキ  慎重に僕をベッドに横たえた先輩が、僕の両脇に手を突いて見下ろしてくる。そのシャープな頬に両手でそっと触れた。 「……僕の彼氏、カッコいい……」 「はは、可愛いなぁ、俺の恋人」  ふふふって笑い合って抱きしめ合った。 「好きだよ、保科くん。大好き」  ちゅっちゅってキスを繰り返しながら、優しい声で先輩が囁く。 「ぼく、ぼくも……だいすき…んっ」  深く唇を合わせて舌を絡め合った。秋川先輩の大きな手が僕の髪を梳く。僕は手を伸ばしてその広い肩に触れた。 「…ん、あ……っ」  先輩の唇が首筋に触れる。ちゅって吸われると身体が跳ねてしまう。 「やっぱ首、弱いね」  ふふって笑う吐息にもぞくりとした。 「あ……」  首に口付けながら、大きな手が胸を撫でる。 「あ…あんっ」  バスケをする秋川先輩の硬い指先が、胸の突起にそっと触れた。 「ん、ん、あ……っ」  くにくにと弄られたら背中が反って、ますます先輩に胸を突き出す格好になっちゃう。 「ツンってなって可愛いね。こっちもしよっか」 「え、あ……っ」  指で触ってない方に、ちゅって口付けられた。そして舌を絡めてちゅうっと吸われる。  うそ……っ きもちい……っ  舌で転がされたら、尖ってるのがありありと分かった。 「あ あ……あん」  胸を弄っていた手が離れて、勃ち上がった性器の先端をぬるりと撫でられた。びくっと腰が跳ねる。先輩が僕の性器を撫で下ろして、そして撫で上げた。ちゅっと音を立てて胸の突起から唇を離す。  なんか、息、ちゃんとできてない  軽く立てて閉じていた膝に手をかけられて、やんわりと開かされていく。 「……っ」  
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