Rin     88

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Rin     88

 心臓、壊れちゃう! 「ごめ…保科くん」  秋川先輩はそう言いながら着ているシャツのボタンを外していく。僕は先輩のそのシャツから手を離した。  手早くシャツを脱いだ先輩は更にその下のTシャツも脱いでいく。  クロスさせた手がTシャツの裾を掴んで引き上げた。  わ……っ  お腹、割れてて格好いい……っ  バスケやってる時チラッと見えてたけど遠かったし……  バサッとTシャツも脱ぎ捨てて、秋川先輩が僕を見下ろした。  肩幅が広くて、腕に続く筋肉がすごく綺麗。  触りたい このカラダ  ドキドキしっぱなしの胸がもっとドキドキする。  秋川先輩が屈んできて、ちゅってキスしてくれた。 「……保科くんも脱ごっか。汚しちゃうかもしれないから……」 「あ……」  何で、なんて考えてしまって、ますます身体が熱くなる。同時に半端に服を脱がされてるのを思い出した。  は、はずかしすぎ……っ  思わず手で隠そうと腕を下ろしかけたら、先輩にTシャツを下から(まく)り上げられた。強制的に腕を上げられてしまう。(めく)り上げられたTシャツが顔を覆ってしまって視界を奪われた。 「ひゃ……っ」  胸、ちゅって……っ 「ん……っ、あ、あ……っ」  胸、鎖骨、首……っ 「あ、あ、あ…ん……っ」  くび……っ 「…やっば、も、ほんと、ほんと可愛い声」  ちゅっちゅって口付けられて身体がびくびくしてしまう。秋川先輩が僕のTシャツをスポッと脱がした。  そして唇にちゅってキスしてくれる。 「もちろん、声だけじゃないよ? 顔も身体も可愛いし、外側だけじゃなくて中身も全部可愛い」  額と額を合わせて覗き込みながら先輩が言う。そしてまた、頬にキスしてくれた。 「可愛くて可愛くて、も、俺どうしよ……」  呟きを、口移しされる。啄むようなキスが段々深くなっていって、秋川先輩の舌に口の中を舐められてぞくぞくする。  キスをしながら、先輩の大きな手がチノパンの上から僕の太腿(ふともも)を撫でた。  その手が内腿に入って、脚を開かされた。  なんで?、と恥ずかしい、が頭を巡る間に秋川先輩が僕の脚の間に入って、そして背中に腕を差し込まれて抱き起こされた。    向かい合って、先輩の膝に乗せられる。先輩を跨いでいる状態。  秋川先輩が僕を持ち上げながら座り直して、僕は胡座(あぐら)をかいた先輩の前に座らされて抱きしめられた。 「……っっ!」  おなか、に、あたっ当たってるっっ! 硬いの……っ  それに、僕のも先輩に当たってる……っ  裸の腕が、胸が密着した。汗ばんだ素肌同士が吸い付くようにぴったりとくっつく。  滑らかで硬い先輩の性器が僕のと擦れたのを感じた。それだけで腰が浮きそうになる。  僕をぎゅっと抱きしめた秋川先輩が、右手で僕の頬を撫でた。優しく顎を持ち上げられてキスを交わす。 「…ん……っ」  ……くっついてる……っ  僕の性器に先輩のが添わされて、それを大きな手が包んだ。全身にぶわっと汗が滲む。  こ…んなの、知らない……っっ  先輩の手が、ゆっくりと上下に動き始めて、感じたことがないほどの快感が押し寄せてくる。  どうしよ…どうしよ……、これ……っっ
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