4人が本棚に入れています
本棚に追加
「貧血がひどいのかもしれませんね。落ち着いたら病院に行った方がいいかもしれません」
「わかりました」
リリーはベットで目をつぶってる。先生はそのまま部屋を出て行った。
ベット横の椅子に座り、手を握るといきなり目を開けた。
「リリー?」
「…エンヨー、もう帰っていいよ」
「大丈夫だよ。いるから。病院は行く?」
「ううん。意味ないから」
「そうなの?」
「…ホテル帰るから、エンヨーもついてきてくれる?」
「ホテル?」
「ホテル住んでる」
「そうなの?」
「電話…バック取って」
めちゃくちゃ重いバックを取ってあげると、起き上がって、チャックを開けた。中には本が入ってたみたい。すぐに電話を始めたけど、英語で話してる?すぐに切ったけど。
「仕事のパートナーが迎えに来てくれるよ」
「パートナー?って?」
「うーん、今一緒に仕事してる人」
「そうなんだ?」
よくわからないけど。…と、いきなり抱きつかれた。
「リリー?大丈夫?」
「エンヨーは、元気だから、元気もらえる」
「そう?」
「このままハグしてていい?」
「いいよ。リリーはなんの仕事してるの?」
「…おばけ、見えるからそういう仕事」
「おばけ?」
最初のコメントを投稿しよう!