初デート

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あ、車止まった。ホテルに着いたらしい。パートナーさんは、運転席から後部座席のドアを開けに外に出てった。 「おい、リリー。着いた」 「ん〜よく寝た。エンヨー荷物を持って?」 「うん」 「こいつ部屋に入れるな!」 「え?なんで?荷物持ってもらうだけなのに」 「俺が持ってやるから」 「じゃあ自分で持つ。じゃあね、エンヨー」 「…うん」 リリーがホテルに入って行ってから、俺も降ろされて、そのまま車はいなくなった。リリー、部屋までたどり着けたかな。が、リリーが外に出てきた。 「早く来て!」 「え!」 腕を引かれて歩く。それからリリーの部屋に案内された。ホテルの一室にずっといるとか。 「1人は寂しくて。来てくれて嬉しい」 「体調はいいの?」 「うん!もっとキスしたらもっとよくなるよ」 「そなの?」 リリーはどんな体質なんだろう?医者に診てもらっても貧血は治らないし、病気ではないらしい。不思議だなぁ。でも人間ではあるんだそうだ。いっぱい話して、リリーのことたくさん知れた。 なんか、音鳴ってる。 「…ん〜、携帯どこやったっけ」 そうだ。脱ぎ捨てたズボンのポケットだ。アラームが鳴り響いてたから、急いで止めた。うわー、もう朝だ。…と、着信大量? 母とおじから…メッセージだけ返しとこう。 おじの令治(れいじ)くんに、今から帰るよ。と返した。 「なに〜?」 「あ。ごめん。学校あるから帰る」 「…ん〜」 手を振ってくれた。バタバタ着替えて、そのまま走ってコンビニへ。いるといいな… 「あー!いたー!優くーん!」 「は?艶耀?」 レジにいるしー! 「おはよう!聞いて!彼女できた!」 「あーはいはいそうかよ」 「それでね、部屋借りたい。学校辞めて働きたい」 「は?いきなりなに?」 「彼女といたい」 「お前、いきなりすぎるから、騙されてるかもしれない」
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