初デート

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「騙されてないよ!東京に来たのは優くんと会いたかったからだし、別に陸上したいからじゃないんだよ!だから、遊びたい!優くんも遊ぼう?」 「え、ちょ、どういうこと?よくわからないんだけど」 「いいから!またちゃんと話すから!」 「え、おい。つーかなんで制服?」 「あとでー!」 急いで寮へ。シャワー浴びて、ご飯食べに食堂へ。 「おい!艶耀!」 部屋入るなり怒鳴られた。 「あ。おはよー令治くん」 「なにしてんだよ!連絡ぐらいしろ」 「忘れてた」 「ったく、また友達のところか?」 「ううん。彼女」 「は…彼女?」 「それでね、学校辞めたい。仕事するから」 「待て待て、なんでそんなことに?」 「陸上辞める」 「は?なんで。彼女と関係ないだろ」 「うーん、陸上してたら忙しいし、もういい」 「…それは一時的な気持ちかもしれないだろ。ちょっと考えてみろ」 「…うーん。なるべく早く仕事したいんだけど」 「お前なぁ。有利紗(ありさ)にはまだ言うなよ」 「えー」 母のことである。 「少し考えてからにしろ」 少しってどのくらい? そして、学校は行ったけど部活は休むことにした。 「怪我でもしたのか?」 「用事」 それだけで休めるなんて、知らなかった。
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