3人が本棚に入れています
本棚に追加
守さんの奥さんは、今は出かけてるとか。なので、俺も三つ子を家の中に入れるのを手伝う。そして、落ち着いたところで、ソファをすすめられた。
「ごめんね、手伝ってもらっちゃって」
「いえ!」
なんかお茶を入れてくれた。守さんは優しい顔で隣に座った。
「それで、相談って?」
「あの、俺学校辞めて仕事したいんです!配達のバイトをはじめたいのですが、チャリがなくて!お金貸してください」
頭下げたけど、こんなやり方で貸してくれるかな…
「…艶耀くん、なにかあったの?」
優くんみたいに、心配してくれるみたい。
「寮を出たいんです」
「それは、家族の人に相談した?」
「おじさんには。でも、よく考えろと言われて」
「どうして寮を出たいの?」
「彼女と住みたいんで」
「…彼女?」
「はい、彼女ができたので!一緒に住みたいんです」
「…えーと、寮には入れたらいけないの?」
「守衛さんが厳しいです」
「そうなんだ…学校を辞めたいのはなんで?」
「陸上する意味がわからなくて」
「あ、そうなんだ…」
「守さん、俺は彼女と結婚したいんです」
「…そ、そっか…その子と長く付き合ってるの?」
「いえ?この間はじめて遊びました」
「…それだけでもう決めちゃうの?」
「だめですか?」
最初のコメントを投稿しよう!