守さん

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守さんは、少し考え込んだ。 「…うーん、あまり急いでもいいことないと思うよ。書類とか、面倒なことになるからね…」 「でも、一緒がいい!」 「とりあえずはバイト始めたらいいよ。自転車買ってあげるから、いくら必要か教えて」 「え!ありがとうございます!早速値段確認します!」 「え」 「行ってきまーす!」 そのまま守さんの家を出て、自転車のあるお店を走り回って、値段を確認する。高すぎるのはいけないしなぁ…。 すっかり夜になったけど、守さんの家に到着。チャイムを鳴らすと、どうぞと言われ入ると… 「艶耀くん!いらっしゃい」 守さんの奥さんが出てこられた。 「あのー、自転車…」 「うんうん。買ってあげるからね」 ちゃんと話してあった。 「あ、すみません電話が…」 うわ令治くんだ。しょうがなく出る。 「なに?」 「お前何時だと思ってんだ!飯食わねーでなにしてんだ」 「もう帰るから」 「部活も行ってねーのか?なにしてんだ」 「バイト探しだよ」 「は?バイト?」 「とにかく!配達のバイトするから!チャリは、えーと、優くんのおじさんがなんとかしてくれるって」 「…は?なんだそれ!他人に金払わすのか!こら!いいからさっさと帰ってこい」 「えー」 というわけで 「すみません、今日は帰ります…」 「うん。またいらっしゃい」
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