ナンパ

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だけど、何度も連絡したけど、電話は繋がらなかった。嘘をつかれたのかな。 …はぁ、なんだったんだろ、あんなに考えたのに。 「おい艶耀。さっさと走れ」 「わかってるよー」 食後には、またランニングする。連絡がもしきたら困るから、携帯も持っていこう。 …いや、なんで待ってるんだ? 嘘つかれたかもしれないのに。 だけど、嘘ついてるようには思えなかった、から… 走れば、忘れられるかな。 朝のことは、夢だったのかな。 走って帰ってきて、ふと携帯を見たら着信が。…気が付かなかった。 慌ててかける。 「あ、こんばんは、艶耀です」 ようやく繋がった。 「リリーです!こんばんは。仕事で気が付かなかった!ごめんなさい。電話ありがとう」 …よかった、嘘じゃなくて。 「ええと、あの、リリーさんは付き合ってる人はいますか?」 あ。この質問じゃなかった。 「いない!誰も、今までもいない!エンヨーと付き合いたい!お願い!」 「え…」 「私、変っていつも言われる。エンヨーは言わなかった!」 「あ、えーと…」 「デートする!東京よくわからないから、教えて」 「え?どこからきたの?」 「アメリカ。仕事で日本に来たよ」
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