初デート

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「それならお前の親に言えよ」 「お金は貸してくれませーん」 「俺だって金なんかないから!親父に言えば?」 「優くんの?なんで?」 「金持ってるし」 「うーん、それは絶対返さないといけないよね…」 「いや!俺の金も返せよ!貸してたことないけど」 「…やっぱりいいや。節約する」 「…はぁ?そんなんじゃ嫌われるって」 「嘘つきたくないから!じゃ、帰る」 「艶耀!お前付き合いたくないってこと?」 「ぶー!そーじゃない!もう帰る」 優くんのわからずや! 「意味わかんねーって」 「俺は節約するけど、彼女は働いてるからお金ある。だから、いいんだよ」 「え?年上?」 「わからない」 「は」 「年上なのかな?」 「はー?聞いてないのか。見た目でわかるだろ」 リリーを思い出してみたが… 「…わからない」 「いいか?年上はやめとけ!俺みたいになる」 優くんはだいぶ年上の人と結婚したけど、すぐ別れた。 「うーん、確認しないと…」 「まさか、結婚詐欺か!?気をつけろ!」 「悪い子じゃないと思うんだけど…」 「おいおい、そんなんじゃ騙されるぞ!ったく、危ない時は弁護士呼ぶって言えよ」 「えー?」 「まじ、お前…なんもわからないから心配だ」 「心配してくれるの嬉しいー」 「そういうことじゃあねーよ」 やっぱり優くんは優しい。
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