初デート

2/9
前へ
/78ページ
次へ
「それならお前の親に言えよ」 「お金は貸してくれませーん」 「俺だって金なんかないから!親父に言えば?」 「優くんの?なんで?」 「金持ってるし」 「うーん、それは絶対返さないといけないよね…」 「いや!俺の金も返せよ!貸してたことないけど」 「…やっぱりいいや。節約する」 「…はぁ?そんなんじゃ嫌われるって」 「嘘つきたくないから!じゃ、帰る」 「艶耀!お前付き合いたくないってこと?」 「ぶー!そーじゃない!もう帰る」 優くんのわからずや! 「意味わかんねーって」 「俺は節約するけど、彼女は働いてるからお金ある。だから、いいんだよ」 「え?年上?」 「わからない」 「は」 「年上なのかな?」 「はー?聞いてないのか。見た目でわかるだろ」 リリーを思い出してみたが… 「…わからない」 「いいか?年上はやめとけ!俺みたいになる」 優くんはだいぶ年上の人と結婚したけど、すぐ離婚した。 「うーん、確認しないと…」 「まさか、結婚詐欺か!?気をつけろ!」 「悪い子じゃないと思うんだけど…」 「おいおい、そんなんじゃ騙されるぞ!ったく、危ない時は弁護士呼ぶって言えよ」 「えー?」 「まじ、お前…なんもわからないから心配だ」 「心配してくれるの嬉しいー」 「そういうことじゃねーよ」 やっぱり優くんは優しい。
/78ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加