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3
彼らは、牢屋に入れた人がいっぱいになると“餌”だといってどこかへみんな連れて行ってしまったというのだ。
「餌だって?」
「うん、神様の餌だって」
ミハエルはこういいました。
「僕が連れていかれなかったのは、父の隠した財宝のありかを教えろと言われていたからだと思う。財宝なんか民のために使ってとうにないのにアイツらは宝石が付いたカギがあるだろうって、毎日、毎日」
つらかったね。
ルーベはアルリア教団で、城にではいりしていた者たちを覚えている限り教えてくれた。
「王、ボルートが捕まった時。ボールトがバーシアを手にしたら死ぬのになーって言っていたんだ」
「そっか」
「何がしたいんだろうな?」
「あのね、領民はすべて餌になるって言ってたのもいたんだ」
「……餌かー」
「あとは何か聞いてない?」
「グラナダの馬鹿王妃は男狂い、王様はなかなか首を縦に振らない、まずは、バカ王子を殺すか?って」
へー。
「そういえば、俺に財宝を聞いていた時、グラナダの場所がわからないとか言っていたな?」
財宝の場所?
さあ?
「ミハエルはどうやって逃げたの?」
ルーベは魔物をとき放つという言葉と、いつ、場所を何とか聞いていた。
実行できたのは、あることを兵士たちがしていたのを知ったこと。
あること?
実はとそれを聞いてあっけにとられた。
おしっこを金属にかけていたら溶けたというのを聞いていて、それをやったのだという。
男たちは酔っぱらうとどこでもおしっこをしていたようだ。
ミハエルは鎖につながれていたから、自分のをかけていたそうだ、そしてその日決行されるのを知っていた彼らは、わざと鎖を置いて、引きずった後を付けた。実際に牢をのぞきに来たのは空になってから、ミハエルが逃げて一日以上たってからだった。
「ルーベ、君はすごいなー」
「うん、勇気に感謝するよ、ミハエルを逃がしてくれてありがとう」ミハエルにはよく我慢してその時を待ったね、よくやったとほめるおお兄ちゃん。
二人に早く寝るように言うと、手をつないでいってしまった。
「気になることが多すぎる」
「まずは、おじさんだけど、ねえ、そこで聞いているのは誰?」
え?誰かいたの?
「みつかったか」
「おじさん!」
「まったく」
「すまねえな」
まあいい、この情報は大事、しっかり頼みます。
ああ、お前たちも寝ろ。
「明日、頼むね」
「あー、本当にいいものか?」
「いいの、いいの!兄ちゃん、寝るぞ」
ハーというため息は二人分聞こえたのでした。
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