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そして、決行されたのは。 ン?ここはどこだ? 「おっちゃん、大丈夫?」 子供? 「こんなところで寝てたら風邪引くよ」 まぶしい、ン?なんじゃここは、外か? 「起きれる?」 「大丈夫?」 ああ、って、ここはどこじゃ? うわー、なんだこの服は。ここはどこじゃ?とおお騒ぎ。 王様の姿は昔話に出てくるようなフリルのついた大きな襟、ぼんぼりのような丸い袖、ジャラジャラと重そうな装飾品、提灯ブルマーから出る白いタイツ、それが、寝間着のようなワンピース姿だったのですから驚くでしょうね。 大丈夫かな? さあ、行こう。 「おい、その者たち、待ってくれ」 「ごめん、忙しいんだ」 「風邪、引かないでねー」 サム、へーっくション。 「おい」 男に声をかけたがその男は睨むようにこっちを見た。 「はー?なんだてめー」 いやなんでもない。 おい、あの? 声をかけても素通りする人たち。 ああ、言葉。 「すまぬ、そこのお方」 「はい」 女性がやっと止まりました。 「ここはどこであろうか?」 「ああ、ここですか?ラグラダ国のカス―チャ領のはずれシャンという村ですよ、それじゃあ」 アー、行ってしまった。 カス―チャ領か、屋敷へ行ってみるか? どっちだったかな? 「どう?」 「なんとかな」 「見失わないでね」 おう。 王様には、眠っていただき、その間に城から出ていただきました。 目が覚めたら、自分の置かれている立場がどれほどのものか、感じてもらいます。目が覚めるか、それともそのままどうでもいいと思われるか、まあ、やってみないと分かりませんけどね。 「チサ」 「ギルー」抱き着きました。 「長老さまからだ」 手紙です、でも長老だけではありません。 「何か変わったことはないか?」 大丈夫、ああ、そうだ、ママさんにこっちはみんなお土産です、チョーおいしいぞ。 「お、うまそうだ、じゃあな」 バサ、バサと羽が羽ばたき、あっという間に空へ飛んでいきました。 ありがとー、バイバイ。 「アイジュ―、おお兄ちゃんー」 ドン! 「いってーな」 「ハハハ、見て、これ読んで」 「え?ちょっと待て、叔父きのところに行こう」 アロー叔父さんに手紙を見せます。 「…これは好機かもな」 どういうこと? 猫国の、王様に仕えていた人が、国を出たいので助けてほしいとウィリアム様へ言ってきたんだそうだ。 「それでチサ、お前に知恵を貸してほしいとさ」 「んー、今は忙しいからなー」 「でも、一週間だろ、いけるんじゃないか?」 「できそう?」といったのはおお兄ちゃん。 「やるんだろ?」といったのはアロー叔父さんです。 「うん!」 実は、兵士が足りません。ここには、バーシアから戻ってきたアロー叔父さんの部下数人と、教会から兵士として送り込まれた民兵、それと金になると兵士に手を挙げた民たちです。王様は投げやりになっているので今いる人数で戦うしかないのです。 そこで考え出したのが、戦わずして勝つこと。 そのために考え出したのが”色町作戦”です。 「ここからここまで、焼けた跡地に、色町を作ります」 「お前、どこでそんなこと」 それは秘密。 いいですか、隣国の兵士をここに誘い込みます、もちろん、居酒屋、おいしい食べ物屋もここに集めます。 「集めるってどうやって」 「相手国の兵士、それに子供や仕事ない人を使います」 おい、おい、それで集まるか? 「集めるんです、戦争にしないために」 「本当にできるのだな」 「領主さまがそのきになればできます」 色街の中央に教会をおねがいします。 だが、教会運営をするものが。 へへへ、そこは、いい人たちがいますから。 領主さまには、少しだけ、お金の工面もお願いします。 少しって、家は?資金もさしてなんだぞ。 いいの、いいの。それでは、行きましょうか。
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