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「ヒロ」
「はい。ではまず秘書とは、どのようなものだと伍代さんは考えますか?」
ちょっと…2対1なの?
「わかりません。考えたことが一度も、全くございません」
私のささやかな抵抗に、社長はグラスに口をつけて笑いをごまかし、富永さんはパチン…指を鳴らした。
「今、考えて」
そうきましたか…
「社長の秘書なら、社長のサポートでしょうか…私には無理ですね」
「少々語尾のキツくなったのが気になりますが、聞いて下さい」
嫌だよーと思う私を無視して富永さんは
スケジュール管理と調整は、社内外の会議や会合、来客、出張などのスケジュール。社長が主催の会議などの場合は、参加者への案内、会議室の手配…
来客対応は、社長あてに来社される方に、応接室等への案内、呈茶。秘書業務として発生する来客応対はVIP対応であることが多い…
電話メール対応は、社長あての電話やメールの一次受付、自身で回答できる範囲での一次回答とメールの代理返信業務…
各種手配業務は、出張時の飛行機や新幹線、タクシー、宿泊先ホテルなど予約や、お歳暮、お中元、贈答品などの手配、会食時のレストラン選びや予約、慶弔手配など…
資料作成や情報収集は、会議や商談のための資料作成、情報収集、社内文書作成、ファイリング、手紙や年賀状の管理、礼状作成…
などと説明してくれた。
「富永さん…お忙しいのはわかりましたけど、これからも頑張って下さい」
「俺のサポートの前にヒロのサポート業務で残業レベルの業務量だ。これで半日しか仕事がないという懸念は必要ない」
だから…どうして社長はドヤっているの?
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