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内線電話の音を合図に
「私的にお時間を頂き申し訳ありません。失礼します」
と都志が言い、富永さんと出て行く…と思ったら
「万が一、私と伍代さんの結婚についておかしな噂が広がったなら、この部署が発端と断定です。噂となると…今度は永久的に給湯室封鎖ですね」
悪い顔の彼が戻って来た。
「えぇっ…」「やだ…」
という声を無視して今度こそ立ち去った彼だが…残された私はどうすればいいんだ…
「伍代さん、気にしないでいいですよ。ここでは、社長は社長、伍代さんは伍代さんで、これまで通り行きましょう」
「ありがとうございます、部長。皆さん…なんかすみません…今後もよろしくお願いします」
これで私も戻ろう、と頭を下げた時
「おいっ、もういじめられたのかっ?」
「………」
社長が走って戻って来た。
「あのね…そんなわけないでしょ……どこから戻って来たんですか…」
「言い忘れてたことがある」
「……私は仕事します…」
何度戻って来るんだ、と思いながらデスクに戻る私は、信じられない言葉を耳にする…
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