ずっと親友だと思っていたのに

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すぐに口づけは深くなり、康哉の舌が口内に入り込む。 何で……何でキスされてるんだ? そんなことを頭の片隅で考えながら、その気持ちよさにしびれる。 そうだ、肝試しの廃屋で初めてキスされた時も、すごく気持ちよくて少しも嫌じゃ無かった。 康哉の唇が離れていきそうな気配がしたから、康哉の首に腕を回して離れないように力を込めた。 「……んっ」 腰のあたりに回されていた康哉の手が、下におりていき、お尻のあたりを撫でられる。 久々に感じた刺激に、身体が一気に熱くなった。 やばい。ガチガチになってきた。キスされただけなのに、禁欲生活が長すぎて。 唇が離れると、康哉が笑う気配がした。 「な、何だよ……」 「お前って、相当感じやすいよな」 顔に熱が集まる。 「馬鹿にするな!もう帰る」 個室を出ようとしたのに、康哉の言葉に足が止まった。 「送って行こうか?」 *** 飲み会は結局俺と康哉が早めに帰ることになって、女の子達は不満を漏らしていた。だけど、トイレから帰った時は佐々木とその友人も楽しそうに女の子と盛り上がっていたから、それほど気にならなかった。 多分楽しく二次会でも行っただろう。 康哉が乗ってきていた車に乗り込んで帰る途中、俺たちはずっと無言だった。 久しぶりの康哉の車の助手席だ。もう乗ることはないと思っていた。 黙っているうちにあっさりと自分のアパートに到着する。 「あのさ……」 いろいろと聞きたいことはあったけど、口から出たのはこれだけ。 「泊まっていけよ」 俺の言葉に、康哉はうっすらと微笑んだ。 *** シャワーを浴びに行って来ると言って、そのまま熱を冷ますように冷たいシャワーを浴びても、当然熱は少しもさめなかった。 風呂から上がるとすぐに康哉に抱きしめられて、服も着ないままベッドに押し倒される。 もしかしたら、康哉は欲求不満でやりたいだけかも……と思ったけど、それは俺もそうなのかもしれない。 唇に深いキスを落とされて、片手で自身の欲望を刺激されて、気持ち良くて身もだえる。 「……な、何で持ってんの?」 康哉が持参していたローションとゴムにびっくりして、思わず素に戻ると、 「当然だろ」 と返された。 当然て何?女の子とあれこれしようと思ってたのか? 「……こ、康哉女の子と……あっ、寝るつもり……ああっ」 「そうかもな」
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