本編03.濡れた肌を重ねて

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  「姉貴は嘘つきだね。本当は、ドキドキしてる癖に」 「~~…っ」 首筋の脈がよく分かる場所を蒼の唇がなぞり、反論出来ない。 自分では見えないから分からないけれど。 きっと、今の私の顔は真っ赤だ。 どうしてこんなにも、私ばかり翻弄されているの。 告白された側は蒼ではなく、私の方なのに。 いつの間にか蒼に主導権を握られているのが……なんか、悔しい。 「そ、そんなこと言って、蒼だって私にドキドキしてるんでしょ?」 恥ずかしいのを押し隠して、私は強がりを言って見せた。 蒼が私と同じようにあたふたと慌てるのを期待して。 しかし、蒼の反応は私の期待に反して、あっさりと認めてしまったのだ。 「あぁ、してるよ。今すぐここでキスしたいくらいに」 「え──」  
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