本編02.姉弟の一線は?

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  「…………」 それでも無視。 ははーん、そういうことか。 「分かった。蒼、好きな人がいるんでしょう?」 今まで無反応だった背中が、ビクンと僅かに揺れた。 どうやら私の勘が当たったらしい。 「それなら仕方ないよね~。なになに、どんな子? お姉様に言ってごらん?」 「……さい」 「ん? ごめん。よく聞き取れなか──」 「うるさいって言ってんだよ!!」 「きゃっ!?」 ぐるんと反転する視界。 ボスッと沈んだ背中には柔らかいベッドの感触。 一瞬何が起きたのか分からなかった。  
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