本編02.姉弟の一線は?

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  「好奇心…ね。それを聞いて姉貴は後悔するかもしれないけど、それでも知りたい?」 「後悔って……どういうこと?」 ざわざわ。ザワザワと。 胸の奥が落ち着かない。 私を見つめる蒼の眼差しは恐いくらいに真剣味を帯びていて、息が詰まる。 これまで同じ屋根の下で長年暮らしてきたというのに、こんな風に蒼を恐いと感じたのは生まれて初めてのことだった。 「それを説明するとなると、それなりの覚悟が必要だと思うけど」 「さっきから何なの? 後悔とか、覚悟とか。意味が分からないわよ」 「……だろうね。俺だって、未だに分からないぐらいだから」 「……蒼?」 なんだか、泣きそう。 睫毛を伏せる蒼の頬に無意識に手が伸びる。  
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