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「同じなんかじゃ……ねぇ。最近は一緒の部屋にいる時でも息が詰まるようで、胸はドキドキうるせぇし」
さっきよりもよっぽど泣きそうに眉をしかめながら、吐き捨てるように蒼は言葉を続ける。
「本当は姉貴が合コンに行くのも嫌だ。他の男に笑いかけたり、俺以外の奴に触れられているのかと思うと、嫉妬で気が狂いそうになる」
「な……何言ってるの? 蒼」
「姉貴から見たら異常なのかもな、俺は。
でも、それでも……俺にとって姉貴以外の女は女に見えないんだよ。それくらい……好きでどうしようもないんだ」
これは……シスコンなんて簡単な言葉で片付けられる気持ちじゃない。
蒼は私を、1人の女として見ている。
「……そんな、嘘でしょう?」
「嘘なんかじゃない。本気で言ってるんだ」
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