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それは母性愛に近いキスだったかもしれない。
でもこのキスには、私なりの覚悟も詰まっていた。
私が今から口にするのは、姉弟の一線を越えてしまう前触れとなるかもしれないから。
「ん…姉貴……?」
「少しだけ考えさせて。蒼のこと、男として見れるのかどうか」
やっぱりまだ混乱してるもの。
今まで弟としてしか見てこなかった蒼を、男性として意識するだなんて。
自分でも馬鹿げてると思う。
「それって……?」
「これでも譲歩した方なんだからね。まさか、自分が近親相姦に片足を突っ込もうだなんて、夢にも思ってなかったし」
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