本編02.姉弟の一線は?

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  それは母性愛に近いキスだったかもしれない。 でもこのキスには、私なりの覚悟も詰まっていた。 私が今から口にするのは、姉弟の一線を越えてしまう前触れとなるかもしれないから。 「ん…姉貴……?」 「少しだけ考えさせて。蒼のこと、男として見れるのかどうか」 やっぱりまだ混乱してるもの。 今まで弟としてしか見てこなかった蒼を、男性として意識するだなんて。 自分でも馬鹿げてると思う。 「それって……?」 「これでも譲歩した方なんだからね。まさか、自分が近親相姦に片足を突っ込もうだなんて、夢にも思ってなかったし」  
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