本編04.自覚、キス。

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  「じゃあキスしてたら?」 「なんでそんなこと、一々私に聞くの?!」 怒鳴ってしまってから、ハッと唇を片手で塞ぐ。 認めたくないからって怒鳴って、反発して。 反抗期の子供じゃあるまいし。 「ごめん……怒鳴ったりして」 「いや……別にいいけど」 気まずい沈黙。 そこで一旦落ち着こうと思い、私は一拍の間を置いてからゆっくりと口を開いた。 「誰とどうこうしようが、それは蒼の自由よ。だから私には関係な」 「そんなの、嘘だ」 「ちょっ……蒼!」 続けようとした言葉を蒼は遮って、背後にある壁に私の肩を押し付けた。 顔の横には両手が置かれ、私とは違う整った相貌が唇に触れる数㎝という距離で迫ってくる。  
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