本編04.自覚、キス。

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  男から強引に迫られるという久しぶりの構図に。 柄にもなく胸がドキドキした。 ううん。違う。 相手が蒼だからこそ。 こんなにドキドキするのかもしれない。 「姉貴は俺に嫉妬してるよ」 「な、なんでそんなにハッキリ断言出来るのよ?」 「俺は知ってるから。姉貴が嘘をつくとき、下唇を噛み締めるクセ」 「……っ!」 するりと唇に触れる親指。 扇情的な仕草でリップラインをなぞられて、ゾクゾクと肌があわ立った。 「姉貴さ……今どんな顔して俺を誘ってるか、分かってんの?」 「さ、誘ってなんか……!」 「それもウソ。つーか、もう黙って」 「んっ……」 吐息が唇を撫でたかと思うと、塞がれる唇。  
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