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次に訪れた男子Ｗは
海岸の絶壁に立ち
今まさに
海に身を投げようとしていた
髑髏男はＷを崖から引き離し
「なぜ死ぬ？」
と尋ねる
「人を殺した」
Ｗは素直にそう言った
「人を殺したから
おまえも死ねば償えるとでも
思っているのか？
ただ おまえが楽になりたい
と言う身勝手な欲望ではないか」
Ｗは ハッとして
「償う？」
と聞き返した
髑髏男は優しく説明した
「そうだ 勇気を振り絞り
おまえにできる最大の思い遣りで
おまえの犯した罪を償うことこそ
真の生きる道だと思わないか？」
Ｗは その場で泣き崩れた
泣きながら 彼がふと顔を上げた時
髑髏男は 彼の眉間に手をかざし
「解脱！」
と 告げた
しかし それ以外の生徒と教師は
ただの１人も
髑髏男の心を動かすものはなく
髑髏男は彼ら全員を
瞬時に深い海底に引きずり込んだ
彼らが居た場所には
『悪霊退散』と書かれた
小さなお札が残されていた
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