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全滅した
科学室まで俺たちは逃げる。
居残り組が、防火扉を開けてくれた。
「はぁはぁ。なんだよ?あれは?」
「し、知らないわよ!!」
「あの怪物も、元人間なのかしら~?」
居残り組が、ペットボトルを持ってきて、俺たちに渡す。
「まだ、食料組と武器調達組は帰ってきてないです。先生達、お疲れ様でした。キョウマは?一緒だったんだろう?」
俺は告げる。
「あいつ、俺たちを逃がすために、囮になったんだ……グスッ!!ウゥゥ!!キョウマ……!!!!キョウマ………!!!!!」
俺は泣いた。あいつは、悪友だが、いい奴だった。
それが、こんな終わりなんて信じられない。
ナオが、俺を抱きしめる。
「ほ、ほんとうに、ひっく!!キョウマ君、タキヤ君と私達を逃がすために、犠牲になるなんで!!なんでよ!!酷いよ!!神様!!ウワァ~ン!!!」
「グスグス、そ、そうね~。先生達を逃がすために、自分の命かけるなんて信じられないわ~!!私、教師として、失格者だわ~!!!!」
3人で泣いた。
そして、居残り組が慰めてくれた。
現在、20時00分。ぴったりだ。
外に出た、メンバーは、俺たち以外、帰って来ない。
「全滅したのかな?」
1人がつぶやく。
あれから、外は、静かだ。
恐らく、全滅したと、俺たちは、結論づける。
「先生、どうしますか?キョウマが、作戦立ててくれましたが、あいつが、死んだから、先生の指示に従います」
ヨウコ先生は、考えて言う。
「とりあえず、寝ましょう〜。明日、また、みんなで、どう行動するか、決めましょう〜。一応、見張りを決めて、時間制で交代しましょうか〜」
俺は、立候補した。
「俺が見張りますよ。寝れそうじゃないから」
「なら、私も、見張るよ!」
ナオも、立候補した。
「先生もするわ~。2時間交代ね〜!!」
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