本音爆発!

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「あ、あの……。王、子……?」  勇気を振り絞って、正直に自分の気持ちを伝えたのに……。  こんな反応って……ちょっと、あんまりなんじゃない……?  まさか、初めての告白で笑われちゃうなんて……。  あまりのショックと恥ずかしさで、心が折れそうになる。  でも、そんな様子を悟られるのが嫌で、くるりと体の向きを変えた。 「わ――、笑うなんて酷いっ! 私、頭ん中ごちゃごちゃだったけど……でも、王子に誤解されたらどーしよーって……だから、だからっ、ごちゃごちゃなりに一生懸命、気持ち伝えようって……素直に全部言おうって思ったのに。なのに、わ、笑うなんて――っ」 「……すまない。君を傷付けるつもりはなかったんだ」 「――っ!」  背中に、王子の体温を感じた。頭には、王子の吐息が……肩と腕には、たくましい体の感触が……伝わって、来て……。  ~~~~~っ!  また!  また王子ってば、いきなりこんな……!  そーやってすぐ抱きつくのは……もしかして癖!? 癖なのっ?  誰彼構わずこんなことしてるんだったら、絶対許さないんだからぁあああーーーッ!! 「……リア? もしかして……緊張してる?」 「だ――っ! き、緊張なんかしてませんっ! 王子が急にこんなことするから、びっくりしただけですっ!」 「……そう? ならいいが――」  ……あ。笑った。  ……うぅ……。  きっとまた、一人で悦に()ってるに違いない。  ああもうっ、悔しい悔しいっ!!  どーしてすぐこーやって、人の反応見て面白がるのよこの人はっ!? 「すまない。もう一度言うよ。君を傷付けるつもりはなかった。――ただ、君があまりにも真剣で……自分の気持ちをわかってもらおうと、必死になっているものだから……。その姿が堪らなく愛らしくて……つい、ね」 「な――っ、あい……っ?」  ……また言った!  顔から火が出ちゃうようなこと、さらっと言った! 「そう。君が愛らしくて……愛し過ぎて、思わず笑ってしまった」 「……あ、愛らしいと……愛し過ぎると笑っちゃうって、よくわからないんですけどっ?」 「ふふっ。そうだね。不思議だね。……どうしてなんだろうね?」 「そ、そんなの……私にわかるワケないじゃないですかっ!」  あーもーっ、勘弁して~~~っ!  王子が何か言うたびに、髪が微かに揺れて……くすぐったくて、顔が熱くて……心臓がどうにかなっちゃうよぉおおーーーッ!!
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