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「ギャラクシーーーー!」
すみれは部屋の中で1人、声に出して叫んでいた
つい先程の出来事を思い出しては何度も感情の波が襲いかかってきていた
(何よ!恋愛を見せるってぇぇぇぇ!意味がわからないし!私の好きなのは…可可なのよ!)
勢いで言ってしまったことに後悔を覚えつつも、恋愛を見せるとはどうしたらいいのかそんな考えがぐるぐると頭の中で回っていた
言葉を口にしてしまったからにはあとに引けないし可可も簡単には納得はしてくれないだろう
恋愛を見せるといったはいいもののもしそれが出来るとしたら、恋人がいる人間だけであり片想いのすみれには到底出来ることでは無い
可可が恋愛についてどう考えているかも分からない、そもそもすみれには恋愛を見せるとはどうしたら見せたことになるのか分からなかった
(どうするったらどうするのよ!今更、恋愛はしたことないし初恋が可可って伝える!?無理ったら無理よぉ)
夕暮れの自室で1人うなだれながらスマホの画面を見つめていた
「お姉ちゃん、何してるの?」
気づくとそこには妹が立っていた
何を思ったかは分からないがすみれは相談してみることにした
「今度、休みに可可に恋愛を見せるって言っちゃんだけどどうしたらいいと思う?」
うーんと唸っている妹を見て、相談する相手を間違えたと思い直した
「お姉ちゃんと可可さんが休みに2人きりで会うの?」
「そうよ?ごめんなさい変なこと聞いたわ…」
そう告げるすみれを遮るように妹が口を開く
「恋愛を見せるのはよくわかんないけど…2人きりならデートだね!あ、お母さんがご飯だよって!」
そう言って妹は部屋を出ていった
その場ですみれは固まってしまった
恋愛を見せるとその話だけがすみれを支配してたがそう言われれば2人きりで会うのは初めてだった
(え、デート…可可とデート……デート?……)
デートということ言葉がすみれの中で膨れ上がり今まで悩んでいたこと全てを塗り替えていった
色んな感情が湧き上がり混ざりあって数時間前に戻ったかのように頭を抱え1人部屋の中で叫んだ
「ギャラクシーーーーーーー!」
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