とても暑い日に

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とても暑い日に

とても暑い日に。 この暑さをなんとしようと、 扇で煽いだ風なんかじゃぬるくて、 氷水に手をひたしたりして大騒ぎしていた。 そんな最中、見事に咲いた唐撫子に、 鮮やかなピンクの薄様の紙を結びつけた手紙を 受け取った。 相手が手紙を書いた時の暑さ、 私への想いの深さを感じてしまう。 片手で違うことをしている間も ずっと手放せずにいた扇でさえ、 思わず置いてしまうくらいだった。 f7259c52-0cba-4e41-9f47-4842812050eb 解説: 薄様は鳥の子紙の薄いもの。薄い和紙、とご想像ください。 唐撫子は石竹という花。色は濃いピンク色です。 当時手紙の用紙は添えた花と同じ色にするというのが一般的だったので、この場合もピンク色の紙に書かれていたと推察されます。
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