ニーズベリー城のフランソワーズ付き侍女 アガサSide

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 その後のスティーブン王子の様子を拝見する限り、王子はフランソワーズ様に恋をされているご様子だ。フランソワーズ様は控えめながら、王子の求愛を受け入れていらっしゃるようだった。  湯を浴びた時に、お身体を拝見させていただいたが、大きな胸にくびれた腰をされていて、鍛え上げられたお身体をされている印象で、貴族令嬢のお身体とは違っているように思う。  スティーブン王子がネックレスの贈り物をされた時は、見ているこちらが赤面してしまうほど、お二人のときめきが伝わってきた。こちらが幸せな気持ちになってしまうほどの、初々しいお二人だ。  遅い昼食をお二人で召し上がられて、しばらく花々が咲いている庭園を散策されていたかと思うと、寝室にお二人で篭られた。スティーブン王子が多少性急なご様子でフランソワーズ様を口説き落としているように見受けられ、私たち侍女は状況を察してずっとお部屋の外で待機している。  フランソワーズ様が愛されていらっしゃるお声が時折お部屋の外まで聞こえて、私たちは赤面していた。お二人が盛り上がってらっしゃるご様子に、体が熱くなってしまう。
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