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「今朝方、ハンルソン・コート宮殿のブルク家で騒ぎがありました。ゾフィー令嬢が置き手紙を残して失踪されたようです。治安判事が既に呼ばれました。置き手紙には、王子を手にいれるために第二聖女が媚薬を王子に盛って、不正に我が国王子を我がにしようとする悪女フランソワーズの横暴と言ったことが書いてあった。それを暴いてくれと、死を持って告発すると」
ロバートの報告を効いて、僕は絶句した。
――酷い勘違いのしようだ。
ブルク家は一人娘のゾフィー令嬢の身が危ないとなるやいなや、人が変わったようになるだろう。
瞬時に僕たち3人の頭の中に浮かんだのは、先の国王の妃が冤罪で処刑された件だと思う。ジットウィンドの魔の手にかかれば、例え冤罪だろうと拷問を受けるし、処刑される。
秘密の通路を使って追手をまくしかない。以前使ったのは、僕たちがまだ学生だった頃だ。
すぐにフランソワーズを起こした。
「ゾフィー令嬢が今朝姿を消した。死を持って君を告発するという置き手紙を残して姿を消した。ブルク家は君を追い詰めるだろう。事実がどうであれだ」
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