死と希望 フランソワーズSide

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「男子が生まれない?子供が授からない?それは全て王座にしがみつくあなた側の問題だから。あなたのモノに問題があるのよ」  私は唖然として私を見つめる素っ裸の夫に宣言した。 「後世にあなたの成り下がった下劣な振る舞いは残るわよ。きっちり歴史に刻まれて残るからご安心なさい。あなたは歴史に名を刻む。不名誉でつまらないおつむの足りない一人の哀れな男としてね。法で縛ることを考えたのはいいわ。でも法をいいように利用して、女性を虐げるあなたに待っているのは、哀れな末路です」  どうせ私が乗り移った王妃は処刑される身だ。怖いものなどない。 「出て行きます!」  私は毅然とした態度で部屋を出て行きかけた。 「あぁ、ジェーン?あなたも死ぬわ。間違いないわ、可哀想なジェーン」  私は気品溢れる笑顔を最後に浮かべて、秘密の執務室を後にした。  リジーの手をとり、荷物をまとめて数名の侍女と共に馬車に乗り込んだ。当然、庭の木から例の皮袋を持ってくるのを忘れなかった。  どうやって戻るのか。そんなことは考えつかなかった。私は死んだようだ。でも、こうしてジットウィンド枢機卿を陥れることができる証拠を手に入れたのだ。ならば、まだ期待はできると思った。
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