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力無く微笑むフランソワーズ嬢を幽閉するか処刑台に送るためなら、ジットウィンド枢機卿はなんでもやるだろう。それは確信できた。
彼の狙いは自分の手駒か自分の得となる娘を次の国王のそばに置くことだから。聖女は邪魔だ。スティーブン王子が次の国王であることは誰の目にも明らかなのだから。
この手でジットウィンド枢機卿をギャフンと言わせることができたらと思うと腕がなる。判例を調べあげよう。
――勝ってやる!
ロバート・クリフト卿とテリー・ウィルソン卿もやってきた。ひたすら懐かしかった。かつて彼らと私は大学で青春を過ごして、法律に打ち込んだ。
その時だ。フランソワーズ嬢が叫んだ。
「あぁっ、ゾフィー令嬢がこの近くにいます」
そして文字通り、火縄銃の弾丸のような速さで飛び出して行った。我々はあまりのスピードに固まったほどだ。彼女はスキルを使っているのだろう。とんでもないスピードで部屋を飛び出して行ったので、そのままの勢いでレンハーン法曹院も飛び出して行ったと思われた。
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