霧が晴れる ゾフィーSide ※

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 ロバート・クリフトン卿もすぐに姿を現した。彼の赤毛には激しい寝癖がついている。金髪サラサラのテリー・ウィルソン卿も姿を現した。私の妄想では、私がスティーブン王子と婚約したら、友達になるはずの殿方だった。彼らは私に短刀を突きつけていた男と、長弓を持っていた男を捕らえた。 「私は聖女ですから」  フランソワーズがスティーブン王子にささやくように答えて、王子が愛おしそうにフランソワーズの髪の毛ごと両手で顔をかかえ込み、のぞき込むように彼女に顔をくっつけるのが見えた。 「そうだ、君は誰にも負けない聖女だ。よくやった」  スティーブン王子はフランソワーズを抱きしめて、熱烈なキスを彼女にした。彼女もそれに応じた。  きゃっ!  二人ともアツアツだわっ!  私はその場から走って逃げた。見ていられない。 ◆◆◆  スティーブン王子とフランソワーズが熱烈に愛し合っているのを見せつけられて、私は思わず逃げ出した。   それがどういうわけか、私は奇妙な場所にいた。昔父の仕事を手伝ってくれる治安書記だったブルックと一緒に、真新しい店の中で聖女が焼きあげるパンを待っている。アッシュブロンドの髪を丁寧に一つにまとめたブルックは、今日は何だか嬉しそうだ。  私はここで一体何をしているのだろう?  
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