契約婚 ※

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 ――抱きしめるだけなら。錯綜した王子をこのまま放置はできない。  私は覚悟を決めた。私は男女の仲になった人は今まで一人もいない。最後までしないつもりのようだし、何をされるのか分からないが、愛する第一聖女だと私のことを思い込んでいる限り、王子は私を悪いようにはしないだろう。  もはや、私は自分が何をしているのか分からなくなった。  服を脱がされ、赤く頬を染め上げた王子が私を愛おしそうに見つめて私のドレスを脱がしていくのを、真っ赤な顔をしたまま受け入れた。罪深い、と言う言葉が頭に浮かんだが、彼を受け止めてあげなければという思いもあった。  そのままはだけたドレスからこぼれた胸にキスをされて、胸を揉まれた。ここまで来ると、私は逃げようと必死になった。 「待って……待って……あぁんっあんっあぁぁっあっ」  ベッドに連れ込まれて後ろから抱きすくめられて胸を揉まれて胸の丸く隆起したてっぺんを刺激されて、身悶えしてしまった。 「気持ちよくしてあげる」  あっあっあん  待ってくださいっあんっいやっ殿下っあんっんっ  やめっあぁんっあっぁあんっ殿下っあぁんっっあぁんっ  王子と第一聖女の間に何があったかは知らない。確かに一時期二人は婚約していた。こういう関係が二人の間にあったのかと私は悟った。泣きたかった。
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