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「最初の贈り物だ、愛しいフランソワーズ」
箱を開けてネックレスを見せた瞬間に、それを左手で持ったまま、右手は勝手に彼女の唇をなぞっていた。そこからはもう止まらなかった。彼女の瞳はとても美しかった。唇は可愛らしく、薔薇色の頬は明るく愛らしくて……。
僕は彼女の唇に口付けをしていた。
彼女は驚いたように目を見張り、たちまち色っぽい表情になった。瞳がトロンとして熱を帯びて、心の奥がそのまま露呈するような素の表情が現れて、僕は抱きしめたくて抱きしめたくてたまらなくなった。
「たまらないな」
思わず自分の心の声がそのまま漏れ出てしまって、自分でも驚いた。
ネックレスをつけてあげようとすると、彼女は僕の指が肌に触れた瞬間にびくりと体を振るわせて喘いだ。
その一瞬の反応が僕をますます動揺させた。抱いてしまった時の興奮を思い出してしまった。あのとてつもなく愛らしく色っぽかった姿まで脳裏に浮かんでしまって焦った。
フランソワーズを手放したくない。
もう一度彼女を抱きたい。
ずっと彼女をそばに置いておきたい。
そこからはよく分からないが、勝手に喋っていた。
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