王子の魅力 フランソワーズSide

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「いつも一緒にいる人のことは、調べるんだ。その人がどういう人かを一応知っておくんだ。これは僕がこの国の世継ぎだからしていることであって、契約婚をするからと言う理由で調べたものではないよ。前から君のお父様のことは知っていた」  スティーブン王子は申し訳なさそうに言った。 「わかりました」 「そして、フェリックス・ブルックのことだ」  私はもっとも知られたくなかった人の名前を王子に告げられた。 「彼の前職は治安書記だ。君のお父様と同じ時期に職を失った」 「えっ!?」  私は高利貸しだと思っていたフェリックス・ブルックの意外な真実に驚いて声を上げた。
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