はじまり

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「これなんだ?」 「やっぱり、夢かー。なんだよ、夢なんだよこれは」  玄関先は砂浜だった。  広々とした海の上は、祭りで輝いていた。  「踊ろう」    鯛の奴が開き直って、海の上を歩き出した。   「ほら、大地も。一緒に踊ろうよ」 「ああ……」  俺も海の上に砂浜から乗っかる。  海の上は、変な感触だった。  海水は柔らかく。揺れ。足腰が不安定になる。  「これは踊りには、うってつけだー!!」 「ああ、海の上で踊るの最高ーーー!」  俺たちは海の上で、朧気な姿の踊る人々や神輿を担いでいる人々と、陽気に踊った。最初、踊りなんて知らなかったけど、みんなの動きを真似した。鯛もそうだった。
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