委員会の先輩

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委員会の先輩

今日は委員会決めがあった。 私は普通にというか、自動的に図書委員になった。 なんでかっていうと、あんまり目立たないし本が好きだから。 委員会に入らないっていう選択肢もあったけど、それはそれで目立つし何しろ内申点が…ね。 女優の私とて、行きたい高校に必ずしも行けるとは限らない。 その高校に入りやすくなるように事前投資をしておかないと。 予鈴が鳴ったあとの休み時間に、 「あ、あの…」 相変わらず千草ちゃんは話しかけてきてくれる。 「なに」 あえて冷たい声を出す。 「ひっ」 相手が怯えているのが一目瞭然でわかる。 本当にこの子はいい子なのに…。 私の勝手な理由でその気遣いを踏み躙ってる。 謝っても謝りきれないよ。 いつか、目立ってもいいときに、喋ってもいいときに絶対あやまるし、恩を返すから!
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