50人が本棚に入れています
本棚に追加
「金曜日の夜は、混んでますね。」
「だな…」
「先輩、顔暗くないですか?」
「冷静になっただけだ。」
「そうですか。202号室でいいですか?」
「どこでもいいから、早くしてくれ。」
先輩は落ち着かない様子で、周りを見回している。
俺は202号室のボタンを押し、休憩を選択した。
本音をいうと、宿泊にしたいが、いきなりは先輩に警戒心を与えてしまいかねない。
「行きましょう。エレベーターは…あっちみたいです。」
「鳴海は恥ずかしくないのか?」
「何がですか?」
「だから、俺と…ここ入るの。」
「はい、あのまま外に居たら、俺も先輩も風邪引いてしまいますから。」
「そうか。」
先輩は渋々、納得した様子でエレベーターに乗り込んだ。
最初のコメントを投稿しよう!