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「先輩...俺。んんっ//」
先輩は俺の言葉を遮るように、唇を塞いだ。
「翔。呼んでみ?」
「しょう...さん。」
「よく出来ました。」
すると、先輩は俺の頭を優しく撫でた。
「これからどうする?」
「翔さんに任せます。」
抱いてくれた。
それだけで十分だ。
「そっか。」
先輩は何か言いたげな表情を浮かべながら、天上を見上げた。
「俺に任せると、鳴海は俺と付き合うことになるけどいいのか?」
「え?」
「じゃなかったら、寝ないだろ。」
「酔った勢いとか?」
「そこまで飲んでない。」
俺は先輩を見つめた。
「俺、男です。」
「知ってる。だからなんだよ。好きになったんだ。他に理由はいるか?」
この人はずるい。
俺の不安を全て吹き飛ばしてくれる。
そして、俺を素直にさせる。
「翔さん、大好きです。」
「それを早く言え。」
金曜日の夜。
俺に奇跡が舞い降りた。
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