第2話 機械音

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第2話 機械音

私は現場を去ると、通報者のもとに向かった。同じマンションの一つ下の階で、現場からは真下にあたる。 「そして、不可解な機械音と喚き声が聞こえたと伝えられたと。」 「はい、機械に不具合が生じたかのような、ピー、ピーって音。そしてその直後、男の人の喚き声が聞こえたんです。ゔぅ~とか、わぁ~わぁ~とか。」 「なるほど、その音ってどんな機械から出るような音でしたでしょうか?」 「う~ん、わかりませんけど、ゲームでバグが起きたときに同じような音聞いたことありましたっけ。電子レンジとか家電の音ではないような気がします。」 「なるほど、分かりました。ご協力ありがとうございます。」 なるほど、ゲームのバグか。確かに現場には机の上にパソコンが置いてあった。ゲーミングパソコンらしきもので、大きなコンピュータがついていた。それが死因と何か関係があるのだろうか。 パソコンが原因で亡くなったのだとしたら...考えられるのは光過敏性発作だろうか。1997年に起きたポケモンショックと呼ばれる事件で有名である。画面の点滅により多くの視聴者が救急搬送された。 なにはともあれ、現場にあったパソコンとコンピュータになんらかのヒントがありそうだ。中野警部には他殺を疑って部署に迷惑をかけるなと言われたが、どうしても気になってしまった。個人的に捜査を続けよう。
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