第3話 光過敏性発作

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第3話 光過敏性発作

ご遺体には身寄りの者がいなかったらしく、遺留品は破棄されるようだ。警察署に送られた遺留品の中から、私はパソコンとコンピュータを取り出し、調査することにした。 そして、キーワードはおそらく光過敏性発作だ。死因に関係するものとしては、これが最重要候補だろう。光過敏性発作とは、視覚に飛び込んだ光刺激に対する異常反応の症状で、てんかんの一形態だそうだ。耐性が低い人は、光を見ると脳が興奮して発作を起こしてしまうらしい。 問題はこの光過敏性発作が死因になりうるか、という話だ。1997年のポケモンショックでは651人が搬送されたが、死者は出なかったようだ。ということは光過敏性発作では死に至らないのだろうか。それとも、ポケモンショックの際の点滅が比較的弱かったからだろうか。当時は4秒間で106回点滅したらしい。光過敏性発作は20Hzを超えると高い確率で起こるらしい。1秒間に20回、4秒間で80回点滅するということだ。 死因が分かればその原因を突き止められると思い、私は死因の特定を待つことにした。 数日後、死因が判明したようだ。 「警部、そしてあの事件の死因は?」 「ああ、それなんだが、てんかんが原因らしい。持病の発作ということだな。」 「てんかん、、やはり…。」 「どうかしたか?」 「いや、てんかんの発作ということは、その発作を引き起こした何かがあるのではないでしょうか。」 「まあ、考えられるとしたら、パソコンの画面だな、脳検査の結果を聞いたんだが、光過敏性発作を起こしていたらしい。画面の点滅かなんかで発作を起こしたのだろう。まったくの気の毒だ。」 「光過敏性発作…!警部、私はそれが第二者によるものではないかと思うのです。つまり、他殺の可能性はあると…。」 「まだ他殺を疑っているのか。どうやすればパソコン越しに人を殺せるというんだ。」 「それは…。」 「そのことは忘れて次の仕事に取りかかりなさい。」 「………。」 予想通り、死因は光過敏性発作によるてんかんの発作だ。まだ調べてみる余地はありそうだ。
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